すみませーん、アールブリュット、キャッテル、ホットケーキくださーい。

兵庫県立美術館に「解剖と変容」をみにゆく。
これはルボシュ・プルニーの描いたもの。

アールブリュットという、専門的教育をうけてない人たちが、
芸術とか社会から距離を置いて描いた絵。
このルボシュプルニーは、何の教育もうけてないんだって。

どう見えていたんだろう。
このひとの目には世界が。
素材はみんな同じなんだから、見えかたはほとんど一緒。
機能は同じなんだもの。
でも、ちょっとしたことでずれてるんだろうなあ。

この展示では、一緒にアンナ・ゼマーンコヴァーの絵も。
こっちはこわい。
なんだか原初的な恐怖が引き出されるような。
絵の質感がざらざらしてる感じで、ほんと火の鳥のメタモルフォーゼのよう。
でも、このひとは普通の家庭の主婦で、子育てが終わってすることがなく、
やるせない気持ちをもてあましているところに(ちょっと簡単に書いてる)
絵を描き始めたから、なんだか火の鳥のメタモルフォーゼと近いものがあるなあ、と。
「根雪を溶かす大地のような僕の母親」の歌詞も似ているような。
母という存在は大きすぎて、時にこういう形で現れると怖さがある。
のでこの絵の写真はのせない。
というか、絵にも近づけなかったし、図録もろくに見れない。
それくらいこわい。

それもほかの人が見たら、
かわいい絵だとか、すてきな絵に見えるんだろうな。


なんだか、日がたってしまったのでいろいろと
忘れてしまったけれど、
その日はキャッテルの知能検査をうけて、
頭を使いはたし、そして梅田で一番おいしいと言われているホットケーキを食べた。


全部がふわっとしてて、
生カステラというものがあったら、そんな感じじゃないかな。